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2014/05/25

Frontline: Road to Moscow


Slitherineの新作、WWIIの東部戦線を舞台とした戦術級のウォーゲームです。Slitherine(読みはスリザーライン?)はそれほど強い思い入れがあるわけではありませんが、つい注目してしまうパブリッシャーです。個人的な印象を言えば、至らない部分も多いが強いこだわりがあり、ユーザーに対してまじめで率直な作品が多いという感じでしょうか。


Slitherine初のスマホ向けウォーゲーム


見た目がPanzer  Corpsとかぶりそうですが、1ヘックスが100m単位の小規模な戦闘という点と、1シナリオ完結でユニットやリソースの引継ぎはなし、という点が異なっています。いうなればPanzer Corpsなどの特色をなるべく継承しつつ、プレイ体験やインターフェイスをiOSのカジュアルゲーム基準に近づけたというような感じでしょうか。ユニットを育てていく楽しみはありませんが、以前のプレイを気にすることなく遊べ、重過ぎないウォーゲームとして空き時間に遊んだりするのには最適でしょう。



Slitherineは以前にもスマホ用のカジュアルゲームをリリースしましたが、今回はWWIIテーマということもありそれなりに手の込んだ内容になっています。Panzer Corpsよりもスケールが小さくなったこともあり、ユニットの物理的な存在感が強調されています。下に挙げたゲームTipsをざっと見ていただければおよその特徴は把握できると思いますが、弾道によるユニットの位置関係や、行動する順番を考慮に入れなければない比較的パズル性の高い内容です。



もちろんパズルのように明快な正解があるわけではなく、名誉点の使い方を取っても新たなユニットの購入や、空からの支援要請に使用するといった幅の広さはしっかりと用意されています。ターン数制限こそありませんが、名誉点に限りがあるので後の補給も考えつつやりくりしなければなりません。戦略的なマネジメントの要素と、戦術的な戦闘要素を上手く両立させることが攻略の鍵になっているのだと思います。

Battle AcademyやClose Combatなど、他の戦術級ウォーゲームをプレイしている人があえてこれをプレイする必要性は薄いといえるかもしれませんが、スマホでも遊べるという点も含めて人によっては貴重なゲームになりえるでしょう。



シナリオのシチュエーションも多彩で良いのですが、9シナリオというのは今のストアの基準から考えてもボリューム的に少ない気がします。2種類の追加シナリオを含めると9x3=27で良い感じになります。合計700円なら場合によっては払っても良いよ、と思えるなら試してみるのも良いでしょう。1シナリオ完結型のウォーゲームアプリは他にもありますが、シナリオの作りこみや深みのある戦闘は他ではなかなか味わえないと思います。



Frontline: Road to Moscow Tips集


ユニットや能力アイコンをタップ&ホールドすると追加情報が表示される。



塹壕を使用すると、静止していている間ユニットの防御力が上昇する。



待ち伏せ(アンブッシュ)能力は周囲3ヘックス内に敵がいない場合実行することができる。カモフラージュされたユニットは通常よりも多くのダメージを与えることができる。



搭載したユニットは移動範囲が増加する。搭載した同じターンで敵を攻撃することはできない。



装甲車両は装甲角度と厚さにより時々攻撃を弾くことがある。



1度の攻撃で体力の半分以上を失うと抑制状態になる。抑制されたユニットは反撃能力を失い後退しやすくなる。



ユニットは1ターンの間3回戦闘すると疲労し、ターン終了まで反撃不可能になる。



間接戦闘:ユニットが別のユニットの後ろにつくとカバー効果が発生する。この状態ではすべての攻撃および反撃ダメージが軽減される。



隣接したユニットに囲まれると攻撃に対して脆弱になる。完全に囲まれたユニットは降伏する。



戦闘UIは被害予想を示す。



弾道は戦闘で重要な役割を果たす。距離が近いほどそのダメージは高くなる。



補給はユニットの補充と弾薬、燃料の補給をおこなう。補給したユニットは次のターンまで移動や攻撃ができない。



新しいユニットは占領済みの都市や鉄道駅の近くに配置することができる。これらの占領可能なヘックスは、占領した時点で追加の名誉点を提供する。



イニシアチブを持っているユニットは、敵を倒した場合に再攻撃のチャンスが与えられる。



町、森林、丘陵などの天然障壁は特別な保護を提供する。橋、浅い川、沼地は逆の効果を持っている。



ユニットが未選択の状態では使用可能な行動が示される。赤い矢印が攻撃、緑の矢印は移動を表す。



大砲はターンに一度長距離から大きなダメージを与えることができる。ただし移動か攻撃のどちらかしか行えない。



自走砲(SPGs )と駆逐戦車(TD)は装甲ユニットに対して大きなダメージを与える。1ターンに1度の攻撃が可能で、イニシアチブは持たない。



Frontline: Road to Moscow  by Slitherine ¥300

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