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2014/05/07

シングルプレイも楽しいSuburbia

日本では「シティビルダー」という名前で販売されているボードゲームのアプリ版です。ボードゲームアプリのシングルプレイは簡素な作りが多いですが、サバービア (Suburbia) はシングルプレイもかなりいけます。ソリティア系が好きな人ならきっとハマルはずです。



街を発展させて人口を増やしていき、最終的な人口の多さを競います。見た目はちょっと分かりにくいゲームですが、リソースと施設タイルの見方さえ理解すればすぐに遊べます。



画面

画面上は各リソースの状態を表しています。左からお金、収入、人口、評判です。


次の段は3つの山札、投資タイル、3種類の基本施設タイルです。山札が3つに分かれているのは、序盤、中盤、終盤とゲーム進行に合わせてタイル内容も変化するためです。

3段目は売りに出されている物件です。これらはターンが変わる度に3枚分右へスクロールします。左へいくに従い、上に書いてあるだけ追加コストが上乗せされます。

画面下は各プレイヤーの状況、ゲームログ、達成目標が並んでいます。達成目標はキャンペーンでは必ず達成しなければなりませんが、通常のマルチプレイではボーナス扱いになります。

※達成目標のConnect All Tilesは、全てのタイルに隣接させなければなりません。Connect All Buldingと間違えやすいので注意しましょう。



リソース
ゲームで勝利するには人口を増やさなければなりませんが、人口を増やせば増やすほど収入と評判は下がってしまいます。よって序盤は人口や評判を抑えつつ、資金が潤滑になったところで人口を上げていくのがセオリーです。

お金(Cash) :手持ちの金額です。物件を購入するには、タイルの右に書いてある数字を支払います。
収入(Income) :毎ターンの収入です。
人口(population):人口はゲームでの得点に相当します。人口が増えてゲージの赤いラインを超える毎に収入と評判が-1されます。
評判(Reputation):評判がプラスだと人口が数値分増え、マイナスだと減ります。



施設タイル
タイルの役割は簡単なものばかりなので、プレイしていく内に覚えると思います。


商業施設
左が購入価格と建物の属性
右上が施設の持つ能力
下が他の施設への影響

お店やオフィスビルなど、主に所持金や毎ターンの収入に関わります。お金は$マークで表記されています。


オフィスビルは周囲に青タイルを配置することで収入がアップするので、商業地区の拠点になります。


工業施設

工場や飛行場など、主に所持金や毎ターンの収入に関わります。収入は丸に数字で表記されています。


空港は複数揃えるとお互いに増強し合うので非常に強力です。工業施設はフリーウエイなど、商業施設との相性が良いのも特徴です。


居住施設

主に人口を増やします。人口は住人マークで表されています。

評判を下げずに人口を増やすには、スタジアム(周囲の居住施設の評判+2)を利用するなどの工夫が必要です。


公共施設

学校やスタジアムなど、主に評判や人口に関わります。評判は黒い四角で表されています。


ミュージアムは周囲に公共施設を配置することで、評判を一気に上昇させることができます。


水域
全てのタイルは裏返すと水域タイルになります。タダでお金が増えるので、お金がない場合や貯金したい場合には便利なカードです。ABCの文字は3つのタイルの山にそれぞれ対応していています。


投資
「2x」と書かれた赤いタイルは施設タイルの上に置いて施設の増強に使用します。書かれている効果が倍になります。



ゲーム終了後、余ったお金$5につき1人人口が加算されます。



一工夫のセンスが光るシングルプレイ
Ted Alspach氏は「究極の人狼」で知られるボードゲームデザイナーですが、ライターとして本を出したりボードゲームネタのウェブコミックなんかも出版しているようです。

ゲームについてですが、売れたボードゲームだけあって各要素のバランスが絶妙で奥が深いです。演出面こそ物足りなく感じますが、理解すればするほど自分の思うように街をデザインしていく感覚が味わえます。

資金を貯めて下ごしらえをした後に、コンドミニアムなどの強力なカードで爆発的に人口を増やすといったような狙い通りのプレイが決まるととても気分が良いです。欲しい施設タイルがなかなか出ないこともありますが、その時のカードドローに合わせた対処をするのも腕の見せ所といえるでしょう。

キャンペーンが意外にも良く練られていて遊べる内容でした。シナリオはアメリカ各地でオリンピック会場の開発や、シリコンバレーの都市開発などが用意されています。それぞれ制限の設け方が工夫されていて、人口を抑えつつ評判のみを上げなければならなかったり、タイルにほとんど住宅施設が含まれていなかったりと変化に富んでいます。確立されたやり方だけではダメで、それぞれの状況に応じて施設タイルの特性を上手く引き出してやらなければなりません。

マルチが基本のボードゲームであっても、工夫しだいでシングルプレイが良くなるという好例ではないでしょうか。ライトユーザーでもソリティアゲームとして受け入れられそうな気がします。シングルだけではなく当然マルチでも遊んでみたくなりますが、残念ながら現状はそれほど盛んではないようです。しかしランダムマッチの2人対戦であれば何回かは最後まで遊ぶことができました。


Suburbia  by Jeremiah Maher  \500



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